栽培するにあたって大事な点

2018/07/17

バナー

初めて育てる方が知っておきたいこと

土づくりで大事な事

は生育に必要な条件を知っておくことです。

生育に必要な条件とは、温度・水・空気・光・養分の五要素のシナジー効果によって生まれる概念です。
植物が育つ環境を知っておくことに重きを置き、どの様にすれば健康で品質の良いものを作れるか考えることです。
物理・生物・化学性による土壌診断をし、必要に応じて、微生物やミミズなどの土壌生物に団粒構造の土を作ってもらうなどの耕作、太陽光消毒、不耕起栽培など取り入れて、植物の体を作るタンパク質を作るための窒素養分を含む土づくり、施肥(緑肥、堆肥+有機肥料+ミネラル肥料)などをし、工夫を凝らして育土することが大切です。



種まき

生育環境を知り、温度、水、空気、養分、光のバランスを考えます。
収穫時期に合わせて、直播とポット播きの良し悪しを考慮して作付け計画を行います。
具体的には、温度を20~30度、水分・酸素量を多くし、薄暗い環境にすることによって発芽を促します。
馴染みのある野菜の栽培で例えますと、播く場所として、小松菜などの葉物は短期間で収穫できるため、直播します。例え、直播で失敗した場合でも、すぐに播けば収穫もすぐにできます。一方、トマト・ナスなど長い期間植え付ける種類は直播しない。失敗した場合収穫時期がズレ、収穫期間が短くなるため。ポットで何個か育苗し健康な苗ができたものを植え付けたほうが長く収穫できます。よって、野菜栽培を応用してそれぞれ植物によって播きかたを工夫するのが大切です。



育苗で大切な点とは

土壌分析した上で、土の足らない養分の有無の確認。足らなければ追肥をするなど植物が生成する(光合成する)環境を整えることです。
肥料(チッソ、リン酸、カリ)の含有量を知っておくことも大事で、葉物はチッソ分が多い方がよく育ち、トマトなど花時期にリン酸が多ければよく花が咲き実も沢山なる。など理解しておく必要があります。
光合成とは水と二酸化炭素と光のシナジー効果でブドウ糖が生まれる概念で、ブドウ糖の集合結合によってできる食物繊維で植物の外部形成をし、根から吸い上げたチッソとブドウ糖を結合したものはアミノ酸になり、それの結合体でたんぱく質ができ、植物の内部形成(芯)ができます。そのことを踏まえて、植物が生成していくための材料となるブドウ糖をいかに多く作れるか工夫します。
畑の植物は硝化菌から生まれる硝酸を根から吸い上げることでアミノ酸と結合してブドウ糖ができるので、硝化菌が生きていける環境にするため、酸素を多く含む団粒構造土にすることが重要になります。
具体的には、環境の整った土壌で、定植日から逆算して播種し、芽が出てきたら間引き、鉢ずらしなどして風通しを良くし育苗するといった環境管理が大切です。



病害虫予防について

自然界を手本にし、原理原則に基づきコツコツと急がず着実に作業を進めていく必要があります。
チッソ循環を理解し、チッソ固定菌・硝化菌・脱チッソ菌の住める環境を整えて、光合成を促せる環境で栽培します。
病害虫に関しては、コンパニオンプランツの利点を生かし病害虫の防除や生育促進を促すと共に、連作障害も防ぐために輪作も行うとより効果的になると思われます。
肥料分に関しても、追肥をするという概念よりも、肥料分を戻すという概念の方がしっくりくると思われます。
何でもやりすぎると良くないと言われるように、肥料過多(CN比が低い)だと植物は育ちません。
そもそも有機物は微生物のエサで、土壌をよくするために施します。しかし、微生物を集めすぎると植物が吸うはずであった土壌のチッソ養分も微生物のエネルギー(たんぱく質)を作るために食べてしまい、土中にチッソ分がなくなりチッソ飢餓になります。
どうしても早期に土壌改良をするためにCN比が低い肥料を使う場合、一緒に油粕や米ぬかも混ぜてあげるなど工夫が必要になります。
ほどよい環境にするためには収穫(生産・栽培)した作物(実・花)や葉など有機物からできた物を土の中に戻すという概念で考えることを心掛けます。



よく質問されるQ&A

<質問>

「失敗したこと、上手くいかなかったこと」


  1. 1, 葉が黄色くなってきた。
  2. 2, 花付きが悪かった。
  3. 3, 萎れて枯れた。
  4. 4, 一回目の収穫(生産・栽培)を終えた後、すぐにまたそこに種を播いたが発芽しなかった。

<回答>

「その原因は何だと思われるか。どうすれば上手くいくと思われるか。」


  1. 1, 肥料分がその株だけ少なかったと思われますので、チッソ肥料を追加する必要があります。
  2. 2, 肥料養分のリン酸が不足していたと思われます。
    りん酸成分の多い米ぬかや骨粉をいれると改善されます。
  3. 3, 肥料過多(チッソ飢餓)、その株の根際付近に肥料分が多かったと思われます。
    きゅうりの塩もみの様に、水分が植物から外に逃げた可能性がありますので、肥料分を制限し、土壌分析をしっかり行うと良いです。
  4. 4, 土の中の酸素量が少ないのが原因だと思われます。
    耕さず、団粒構造の土でなかった為に硝酸が生成されず、植物が育つ環境ではなかったかと。団粒構造の土を作るためにしっかり耕し空気の通り道を作る必要があります。

自然の摂理に沿った生き方バナー